被災状況調査のためのドローン撮影班は、安全確保の手段として、操縦者1名、操縦者補助者1名及び映像・機体情報確認者1名以上の合計 3名以上の人員を配置することを基本とする(図1-5)。さらに、FPVで操縦者及び操縦者補助者からの不可視範囲を飛行する場合は飛行ルート上に双眼鏡と無線通信機(特小、VHF業務用等)を持った観測員を追加で展開させ安全確保に当たる。
災害時には、配置できる要員が少ない場合もある。その場合は、配置要員の範囲で役割を定め、操縦者の技量や使用する機体に応じた飛行を行う必要がある。
例えば、2名で対応する場合であれば、操縦者が撮影を兼ねるタイプの小型機を使用し、操縦者兼映像・機体情報確認者1名と操縦者補助者1名以上の調査体制とする。また、安全誘導を担当する専属の操作者補助者等を付けられない場合には、第三者や建物・樹木等の近傍での飛行は避ける等する。
また、地方整備局のTEC-FORCE総合司令部等においては、困難な飛行が要求される地区が予想できる場合、操縦者の技量、配置数及び機体特性等を総合的に勘案し、調査に適した班編制を行うよう努めるものとする。
ドローン撮影班は、現地で交通規制や立入制限がなされている場合はこれを遵守しなければならない。ただし場合によっては、東北地方整備局のフライト依頼者を通じて関係当局からドローン撮影班の立入り許可が得られることも考えられる。そのため、規制区域内に立ち入る調査の必要性が高い場合は、東北地方整備局のフライト依頼者に連絡し、規制区域内に立ち入る可能性を探るとよい。立入ができる場合は、身分証の提示が求められることもあるため、身分証は必ず携帯することが望ましい。
なお、ドローン撮影班にTEC-FORCE隊員等が同行して被災状況調査を行う場合は、TE C-FORCE隊員等に立入について確認を求めるものとする。