被災状況調査で取得する映像は、高精細な方が多角的な分析を可能にする。このためHD規格(1280×720ドット)以上の映像を取得できるものが望ましい。最近は、4K以上の動画の撮影ができる廉価なドローンも多くなってきており、4K以上の動画も効果的に活用できるような体制を整えておくことも望まれる。
なお、高精度の映像になるほど、画像データの容量は大きくなり、動画の送信の難易度が増すので留意が必要である。なお、SD規格(720×480ドット)程度の解像度があれば、通常の視聴は違和感なくできるので、必ずしもHD規格以上のカメラのみに使用機材を限定する必要は無い。
また、朝夕等の光量の少ない時間帯に撮影する必要がある場合は、高感度カメラ、夜間撮影の必要がある場合は、赤外線カメラ又はマルチスペクトラムカメラ等を使う必要がある。
逆光時でも適切な露出となるよう、飛行中に操縦者が露出を調整できるカメラをもつ機体を使用することが望ましい。ただしその場合は、調整ミスにより露出オーバーやアンダーにならないように注意を要する(図2-10)。動画で収録する場合、ローリングシ ャッター現象を防ぐため、シャッタースピードを遅く(1/30、1/60程度)すると良い。
ジンバルについては、映像のぶれをできるだけ抑制できるものが良い。